富士浅間神社の初申祭
北口本宮富士浅間神社は、南にそびえたつ富士山を背景に位置し、富士吉田市の象徴として構えています。吉田口登山道の起点でもある富士浅間神社の初申祭(はつさるさい)が、こどもの日の5月5日に祭事としておこなわれていました。
故郷のお祭りを味合わせたいと思い、子供を連れて7~8年ぶりにいってきました。地元では“おはつだる”“おはるだる”といい、子供の日のお祭りとして親しまれています。
この初申祭のいわれは、孝安天皇九十二年に、それまで雲霧に包まれていた富士山が忽然と姿を現し、その年が庚申の年だったので申の日の縁起をかつぎ祭事としたらしいです。その後、明治になって太陽暦となり5月5日に固定したとのことです。
普段は静まりかえっている森の中の神社も、この日ばかりは大変な賑わいに変わります。大勢の家族連れで行きかう参道は、出店も何十件とでており、人の波を避けながら歩かなければならず移動も大変でした。
神社内では恒例の弓道大会があり、隣では神楽あり、カラオケ大会も行っていて、朝からの賑わいが夕方まで続くようです。
出店のあちこちに、人だかりの山がいくつも出来ていました。こどもの日の主人公たちは金魚すくい、流行りのキャラクターのおもちゃが当たるくじ引きなどの、人気の店に輪を作るように集まっています。当然のように、うちの子もその中の人だかりに、入り込んでいきました。
今も昔と変わらないお祭りの情景を懐かしく思いながら、子供の頃の自分がそこにいるようにも思えました。また、何年かぶりに知人数人にもばったり会うことも出来、予想しない近況を知ることも出来て、故郷の空気を充分に味わうことも出来ました。
やっと帰る気になった子供と、当日駐車場として使っていた母校(小学校)の校庭までの戻る道、子供のころの思い出を話しながら“来年また来ようね”に頷き、楽しいお祭り気分の余韻を味わいながら帰ってきました。
Wata